エスペラント

 世界に共通のことばを
 
今日はアイルランド/スコットランドでもなく、アルビレックス新潟でもなく、ましてやサッカーでもない話題をちょっと。
 
世界の言語の数は?
世界には数多くの言語があります。
日本語、中国語、インドネシア語、ペルシャ語、トルコ語、ハウサ語、スワヒリ語、アイルランド語、ルクセンブルク語、フラマン語、ギリシャ語、アルメニア語、イヌイット語、カリブ語、マオリ語・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
3,500位あるようです。
通常、私達の日常生活は同じ言葉を話す人たちのコミュニケーションで営まれています。
 
言葉の異なる人のお互いの理解のために
しかし、異なることばを話す人がお互いを理解しあうのは簡単なことではありません。
当時ロシア領であったポーランドのビアリストークという町に住んでいたユダヤ人の眼科医、ザメンホフは、国家間、民族間の争いが起こるのは、ことばが違い、お互い理解しあえないからだと考え、異なることばを話す人たちが交流するため、共通のことばが必要であるという思いに至りました。
 
新しいことばの誕生
そんな思いを持って、ザメンホフがどの国家にもどの民族にも属さない中立のことばとして作ったのが、「人工語」エスペラント(Esperanto)です。
「なぜ英語やフランス語ではなくエスペラントか?」といったことやエスペラント自体、あるいはザメンホフについては、そのうち書きたいと思いますが、ザメンホフがワルシャワでLa Unua Libro de Esperanto(エスペラント第一書) を発表したのは1887年7月26日のことでした。
ですから、7月26日はエスペラントの誕生日と言えます。
エスペラントは、決して民族語に取って代わるものではなく、あくまでも人々のコミュニケーションのための共通語です。
そもそも、外国人との共通語は誰にとっても必要というものではなく、必要な人が体得すればいいのですけど。
 
視野を広げるエスペラント 
私自身は、エスペラントを学んだことで、世界が大きく広がりました。
以前、アイルランドへの誘(いざな)い中でケヴィン・バリについて書きましたが、ケヴィン・バリを最初に知ったのは、日本語や英語やアイルランド語でではなく、エスぺラントででした。エスペラントでケヴィン・バリに出会い、アイルランドの歴史に入っていったのです。
エスペラントを学ばなければアイルランドやスコットランドの文化にも興味を持たなかったでしょうし、ハンガリーやチェコなど、「少数民族」の詩、歌、小説などに出会うことはありませんでした。
エスペラントを使っての外国人との交流は私の視野を大きく広げました。
 
エスペラントを使う人
エスペラントを認め、それを使う人をエスペランティストと呼びます。
世界中のエスペランティストの人数はよくわかりませんが、100万人のオーダーと思われます。
そうは言っても、人類とその言語の歴史からみれば、たかだか120年の歴史しかなく、しかも100万人程度ですから、その力ははななだ小さいと言わざるを得ません。
より広く普及させるためには、なお一層の努力が必要です。それは私たち、エスペランティストの仕事でもあります。
 
希望
エスペランティストが集う時、よく歌われる歌があります。
ザメンホフの詩による、La Espero(希望)です。
 
    La Espero                       希望                 
 
En la mondon venis nova sento,   世界に新しい感覚がやってきて、       
エン   ラ   モンドン      ヴェーニス  ヴァ    ント
Tra la mondo iras forta voko;     世界を力強い叫びが駆け巡る。
トゥラ  ラ  モンド  イーラス フォルタ ヴォー
Per flugiloj de facila vento       軽やかな風の翼で                 
ペル フルギーロイ デ ファツィーラ ヴェント
Nun de loko flugu ĝi al loko.       今や、あちこちへ飛び回れ。                        
ヌン   デ   ローコ フルーグ ジ アル ロー
Ne al glavo sangon soifanta        血に飢えた剣には                
ネ   アル グラーヴォ サンゴン   ソイファンタ   
Ĝi la homan tiras familion:         人類の家族を導かない。            
ジ   ラ  ホーマン  ティーラス ファミリーオン
Al la mond’ eterne militanta      永遠に戦争の続く世界に            
アル ラ     モンデルネ        ミリンタ
Ĝi promesas sanktan harmonion.    神聖な調和を約束する。            
ジ    プロメーサス   サンクタン       ハルモニーオン

Sub la sankta signo de l’ espero     希望という聖なる象徴の下に          
スブ    ラ    サンクタ  スィーグノ デ   レスペー
Kolektiĝas pacaj batalantoj,       平和の戦士が集う。               
コレクティージャス パーツァイ バタラントイ
Kaj rapide kreskas la afero       仕事は迅速に進んでいく            
カイ   ラピーデ     クレスカス   ラ   アフェー
Per laboro de la esperantoj.       希望を抱く人々の働きによって。       
ペル    ラボーロ   デ   ラ    エスペラントイ
Forte staras muroj de miljaroj       千年という壁が強固に立ち向かう       
フォルテ スターラス ムーロイ  デ   ミリャーロイ
Inter la popoloj dividitaj;         引き裂かれた人々の間には。         
ンテル ラ ポポーロイ  ディヴィディータイ
Sed dissaltos la obstinaj baroj,      しかしその頑強な障害は飛び散るだろう。 
セド    ディスルトス   ラ オブスティーナイ バーロイ
Per la sankta amo disbatitaj.      神聖な愛に打ち散らされて。          
ペル   ラ  ンクタ    アーモ ディスバティータイ

Sur neŭtrala lingva fundamento,     中立なことばの礎の上で、                       
スル   ネウトゥラーラ  リングヴァ   フンダメン
Komprenante unu la alian,         お互いに理解しあい、             
コンプレナンテ         ヌ   ラ アリーアン
La popoloj faros en konsento      人々は同意のもとに作る            
ラ   ポポーロイ  ファーロス エン   コンセン
Unu grandan rondon familian.       ひとつの大きな家族の輪を。         
ウヌ    グランダン     ンドン    ファミリーアン 
Nia diligenta kolegaro           私達の勤勉な仲間は             
ア    ディリゲンタ     コレガー
En laboro paca ne laciĝos,        平和の仕事に疲れることはないだろう。   
エン  ラボーロ  パーツァ  ネ ラツィージョス
Ĝis la bela sonĝo de l’ homaro     人類の美しい夢が               
ジス  ラ   ベーラ   ンジョ  デル   ホマー
Por eterna ben’ efektiviĝos.       永遠の祝福になるまでは。          
ル     エテルナ  ネフェクティヴィージョス
 
※発音はおおむねローマ字通りです。
※母音はaeiouの5文字、5音だけで、フランス語やポルトガル語に見られる鼻母音やヨーロッパ諸言語に見られる öüœ 等の中間的な母音はありません。
※子音は母音と比べるとやや複雑で、特殊な記号(ĝ、ŭなど)も使われますが、発音はそう難しくありません。
 (上の詩を例にすると、g は英語 gate gĝ は英語 cage gŭ u の子音化で、英語でいえば、want w です。)
※エスペラントの単語は例外なく後ろから2番目の母音にアクセントが置かれ、その音はやや強く、長めに発音されます。
 
尚、エスペラントは特別の「国」に属することばでもなく、エスペラントを話す特定の「国」も存在しませんが、EOという国際コード(日本はJP、中国はCN等)は付与されています。
 
参考のため、英訳も付けておきます。できるだけ語源に沿った直訳にしました。
 
    The Hope
 
Into the world came a new sense, 
Through the world travels a strong call;
With wings of (the) light wind
Now, fly from place to place.
To the blood-thirsty sword
It (Ĝi) does not bring the human family:
To the eternally fighting world
It promises sacred harmony
 
Under the sacred sign of the hope
Gather peaceful fighters,
And rapidly develops the affair
By the labour of the hopers (people with hope).
Strongly stand walls of thousand years
Between the divided peoples
But the obstinate barrier will asunder
Smashed to piece by the sacred love.
 
On the neutral linguistic fundament,
Understanding each other,
People make with consent
One big falilial ring
Our diligent cluster of colleagues
Won’t be tired in the peaceful labour,
Until the beautiful dream of the human
Will be realised for eternal blessing.
 
 
  平和と希望を表す緑星旗
   エスペラントの象徴です。

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