改革条約批准ならず-EU

アイルランド国民、改革条約を否決
 
EU憲法条約に代わる「改革条約(リスボン条約)」批准の可否を問う国民投票が6月12日、アイルランドで行われ、最も早く結果が発表されたウォーターフォード(Waterford)で反対票が54%と過半数を占めると、開票される他の選挙区でも次々に反対票が賛成票を上回り、全国では賛成752,451票(46.6%)、反対862,415票(53.4%)でした。
投票率は53.1%と当初の予想より高く、有権者の過半数が投票に行ったことになります。
この結果、アイルランドでは同条約は批准されないことになりました。
開票の模様は公共放送RTÉのネット中継で全世界に報じられました。
 
本条約はEU加盟の全ての国で批准されることにより施行されることになっていて、これまでに27加盟国のうち17か国で議会により批准されています。
今回アイルランドの国民投票で批准がならなかったことから、このままではリスボン条約が発効しないことになり、カウエン(Cowen)新首相はEU加盟の他国から「有権者わずか300万人のアイルランドに動かされた」という批判にさらされる可能性もあり、船出から難問を抱えることになりました。
他国首脳の中には、他の国では粛々と批准作業がすすめられるべきであるという声がある反面、たとえ1か国でも批准されなかった以上、これ以上他国で批准されても意味をなさず、凍結すべきであるという主張もあります。
EUでは早急に対応が迫られることになりました。
 
アイルランド国民の不安が理解できないわけではありませんし、この結果は投票率の高かさからいってもアイルランド国民の世論を反映しているわけですが、ナショナリズムが全面に出過ぎると今後のEU運営にも支障を生じかねません。
一方、他国の議会による批准にも全く批判がないわけではなく、国民投票を行えば否決されたかもしれない国でも議会によって批准されている可能性もあります。
 
アイルランド一国での出来事ではあっても、英国独立党(UK Independence Party)など各国に存在する「そもそもEUに反対」するグループを勢いづけることになるかもしれません。
国家間の取り決めは、多少の不備があってもそれが決定的なものでなければ最大公約数をもってとにかく船出をすることも必要ではないだろうかと私は思います。

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