飢饉、そして移民(1)-故郷を捨てて

住み慣れた土地を離れて
 
イングランドの支配が顕著になってきた16~17世紀のアイルランドでは、イングランドによる国外追放者とともに、一旗揚げようとして国外へ出て行くアイルランド人もいました。
しかし、19世紀に入ると、貧しさから国を捨て、北米やイングランドへ移民する人も出てきました。
一方、19世紀半ば、特に1845年から、アイルランドはジャガイモの大飢饉に襲われ、多くの人が餓死しました。
同時にそれまでにもあった米国等への移民が大幅に増大しました。
餓えを逃れるためです。
 
この飢饉は1850年代に入ってようやく一段落しますが、1845年から1849年までが最も大きな被害がでました。
飢饉の間に、アイルランドでは約100万人が餓死し、約100万人が海外へ移住しました。
この時の航海中にも多数が死亡しました。
 
大飢饉は特に西部のコナハト(Connacht)地方やマンスター(Munster)地方で著明で、南西部のコーク(Cork)州にあるスキバリーン(Skibbereen)も例外ではありませんでした。
スキバリーンでは約10,000人の遺体が共同墓地に埋められたと言われています。
 
ここで紹介するスキバリーン(Skibbereen)は、恐らくは米国へ移り住んだ父子の会話として歌われています。
 
ジャガイモ大飢饉の中で税金も払えなくなり、家主から追い立てられ、もはや故郷を捨てざるを得なくなったこと。
その話を聴いてリベンジを誓う息子。
悲劇の中にも将来に向かうたくましいアイリッシュの姿が覗われます。
 
この歌は映画「マイケル・コリンズ(Michael Collins)」の中でもリアム・ニーソン(Liam Neeson)扮するコリンズ自身によって歌われています。
なんとももの悲しい曲調が涙をそそります。
 
   Skibbereen
 
Oh father dear, I oft-times hear
You speak of Erin’s isle
Her lofty hills, her valleys green,
Her mountains rude and wild
They say she is a lovely land
Wherein a saint might dwell
So why did you abandon her,
The reason to me tell.
 
Oh son, I loved my native land
With energy and pride
Till a blight came o’er the praties;
My sheep, my cattle died
My rent and taxes went unpaid,
I could not them redeem
And that’s the cruel reason
Why I left old Skibbereen.

Oh well do I remember
That bleak December day
The landlord and the sheriff came
To take us all away
They set my roof on fire
With their cursed English spleen
I heaved a sigh and bade goodbye
To dear old Skibbereen.

Your mother too, God rest her soul,
Fell on the stony ground
She fainted in her anguish
Seeing desolation ‘round
She never rose but passed away
From life to immortal dream
She found a quiet grave, me boy,
In dear old Skibbereen.

And you were only two years old
And feeble was your frame
I could not leave you with my friends
For you bore your father’s name
I wrapped you in my cóta mór*
In the dead of night unseen
I heaved a sigh and bade goodbye
To dear old Skibbereen.

Oh father dear, the day will come
When in answer to the call
All Irish men of freedom stern
Will rally one and all
I’ll be the man to lead the band
Beneath the flag of green
And loud and clear we’ll raise the cheer,
Revenge for Skibbereen!

*cóta mór:overcoat

YouTubeからは故オリバー(William Oliver Swofford)の歌をお聴きください。

  

 
  
 スキバリーン(Philips’ School Atlas に加筆)

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