さあ、ワールドカップ予選だ

間もなくキックオフ
サッカーワールドカップ、日本代表は明日、アウェーでバーレーン代表と対戦しますが、ヨーロッパ地区予選も同じ9月6日に始まります。
もっとも、グループ6のカザフスタン×アンドラは既に8月20日に試合を行い3ー0でカザフスタンが勝っていますけど。
スコットランドThe World Cup is where Scotland needs to be.と鼓舞しています。
国際試合のキックオフ前には対戦する両国の国家が演奏されます。
アイルランドは独立国ですので、独自の国歌がありますが、スコットランドウェールズ北アイルランドは連合王国の一部ですので、厳密な意味での固有の国歌を持ちません。
しかし、ご存じのように、サッカーではそれぞれがFIFAに加入していますので、自らが定めた国歌が演奏されます。
スコットランドの国歌としてはフォークグループ、コリーズ(The Corries)ロイ・ウィリアムソン(Roy Williamson~故人)が作ったスコットランドの花(Flower Of Scotlandが使われます。通常、英語で歌われます。
ウェールズでの式典やスポーツの国際試合等では我が父祖の国(Hen Wlad Fy Nhadau)がウェールズ語で歌われます。
北アイルランドはイングランドと同じ神よ女王を救い賜え(God Save The Queen)です。
アイルランドは1916年のイースター蜂起で歌われた兵士の歌(Amhrán na bhFiann)が1926年に正式に国歌として制定され、アイルランド語で歌われます。
各国の国歌の歌詞は以下の通りで、サッカーの試合前等には太字部分が歌われます。
アイルランド語とウェールズ後の太字部分の下におおよその発音をカタカナで示しました。
そもそも日本語の発音に置き換えうるものではありませんので、あくまで参考にしてください。
アイルランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドを応援する方は歌いましょう。
    アイルランド-兵士の歌
この歌については以前にも書きましたが、原詩は英語です。
1923年にリアム・オリン(Liam Ó Rinn)によってアイルランド語に翻訳されています。
この曲のコーラス部分がアイルランド語で歌われます。
 
 歴史を辿る。
 
  サッカー国際試合(ドイツvsアイルランド)
アイルランド語(ケルト語)
発音の原則:
アイルランド語にはj、k、q、v、w、x、y、zの文字がありません。
代わってc 単独では必ずkの発音をします。ch はエスペラントのĥ、ドイツ語のch、スペイン語のj、ロシア語のхとほぼ同じ発音です。
英語のvの音を表す綴りは bh、w は mh ですが、英語のwと言うより、ドイツ語、フランス語のwやロシア語のвに代わるものと思ってください。
ghサイレントになるか、英語のy、エスペラント、ドイツ語のj の発音をします。
また、dhでg の発音をします

ですから、Amhrán na bhFiannの英語転記はAwran na vfiannとなり、[アゥラン ナ フィアン]に近い発音です。ただし、bhFi の実際の発音はドイツ語のpf を発音する時のような感じで、ヴィに近く聞こえます。

さらに、ti はティでなくチ、di はディでなくヂになります。これはポルトガル語(Edimilson=エヂミウソン)やロシア語(радио=ラヂオ)と似ています。

Amhrán na bhFiann

Seo dhibh a cháirde duan Óglaigh,
Cathréimeach briomhar ceolmhar,
Ár dtinte cnámh go buacach táid,
‘S an spéir go min réaltogach
Is fonnmhar faobhrach sinn chun gleo
‘S go tiúnmhar glé roimh thíocht do’n ló
Fé chiúnas chaomh na hoiche ar seol:
Seo libh canaídh Amhrán na bhFiann.
=Curfá=
Sinne Fianna Fáil A tá fé gheall ag Éirinn, 
シーナ  フィァナ フォイル ア タ フェ ヤル  エグ エリン
Buion dár slua Thar toinn do ráinig chugainn
ブィン ダール スルー ハー トゥィン  ド ローニグ ホゥエーン
Fé mhóid bheith saor. Sean tír ár sinsir feasta
フェー ヴォイド ヴェー セール シャン チール アル シンシル ファスタ
Ní fhagfar fé’n tiorán ná fé’n tráil 
ニ ハグファール フェン チョロン ナ フェン トゥロール
Anocht a théam sa bhearna bhaoil, 
アノホト  ア  ヘム  サ  ヴェルナ  ヴォイル
Le gean ar Ghaeil chun báis nó saoil
レ ギャンン アル イェル  ホゥン バイス ノ セィル
Le guna screach fé lámhach na bpiléar
レ  グナ  スクリェヘ フェ  ラヴァハ  ナ  ビレール
Seo libh canaídh Amhrán na bhFiann.
ショー リヴ  カニグ  アゥラン  ナ ヴフィァーン
Cois bánta réidhe, ar árdaibh sléibhe,
Ba bhuachach ár sinsir romhainn,
Ag lámhach go tréan fé’n sár-bhrat séin
Tá thuas sa ghaoith go seolta
Ba dhúchas riamh d’ár gcine cháidh
Gan iompáil siar ó imirt áir,
‘S ag siúl mar iad i gcoinne námhad
Seo libh, canaídh Amhrán na bhFiann.
=Curfá=
A bhuíon nách fann d’fhuil Ghaeil is Gall,
Sin breacadh lae na saoirse,
Ta scéimhle ‘s scanradh i gcroíthe namhad,
Roimh ranna laochra ár dtire.
Ár dtinte is tréith gan spréach anois,
Sin luisne ghlé san spéir anoir,
‘S an bíobha i raon na bpiléar agaibh:
Seo libh, canaídh Amhrán na bhFiann.
=Curfá=
英語
Soldier’s song
We’ll sing a song, a soldier’s song,
with cheerin’  rousing chorus,
As round our blazing fires we throng,
the starry Heavens o’er us;
Impatient for the coming fight,
And as we wait the morning light,
Here in the silence of the night,
We’ll chant a soldier’s song.
=Chorus=
Soldiers are we, those live are pledg’d to Ireland,
Some have come from a land beyond the wave,
Sworn to be free, no more our ancient sireland
Shall sheiter the despot or the slave
Tonight we’ll man the Bearna Baoghail,
In Erin’s cause come voe or weal,
Mid cannon’s roar and rifle’s peal,
We’ll chant a soldier’s song.
=Chorus=
In valley green, on towering crag,
our fathers fought before us,
And conquered ‘neath the same old flag
that’s proudly floating o’er us;
We’re children of a fighting race,
That never yet has known disgrace,
And as we march, the foe to face,
We’ll chant a soldier’s song.
=Chorus=
Sons of the Gael, men of the Pale,
the long watch day is breaking,
The serried ranks of Innisfail
shall set the tyrant quakin;
Our camp fire now are burning low,
See in the east the silvery glow,
Out yonder waits the Saxon foe,
Then chant a soldier’s song.
=Chorus=

スコットランド-スコットランドの花

1967年にフォークグループ、コリーズ(The Corries)のロイ・ウィリアムソン(Roy Williamson)によって書かれ
たこの歌についても、当ブログを立ち上げた昨年2月に述べましたここで言うスコットランドの花は、もちろんスコットランド国花であるアザミ(thistle)です。
この曲が「非公式国歌」として最初に使われたのは1974年のラグビー国際試合でのことです。
現在ではサッカーの国際試合にも使用されます。
13世紀にイングランドのエドワード王を追い払ったスコティシュの心意気が誇らしげに歌われます。
昨年のブログでもご紹介しましたが、再度掲載します。
 
コリーズ・ライブ
 
サッカー国際試合(スコットランドvsイタリア)
 英語
Flower of Scotland

O Flower of Scotland, when will we see your like again,
That fought and died for, your wee bit Hill and Glen,
And stood against him, proud Edward's Army,
And sent him homeward, tae think again.

The Hills are bare now, and Autumn leaves lie thick and still,
O'er land that is lost now, which those so dearly held,
And stood against him, proud Edward's Army,
And sent him homeward, tae think again.

Those days are past now, and in the past they must remain,
But we can still rise now, and be the nation again,
That stood against him, proud Edward's Army,
And sent him homeward, tae think again.

O Flower of Scotland, when will we see your like again,
That fought and died for, your wee bit Hill and Glen,
And stood against him, proud Edward's Army,
And sent him homeward, tae think again
スコットランド語(ケルト語)
発音の原則はアイルランド語とほぼ同じです。

Fhlùir na h-Albann

O Fhlùir na h-Albann, cuin a chì sinn an seòrsa laoich

A sheas gu bàs ‘son am bileag feòir is fraoich,

A sheas an aghaidh feachd uailleil Iomhair

‘S a ruaig e dhachaidh air chaochladh smaoin?

Na cnuic tha lomnochd ‘s tha duilleach Foghair mar bhrat air làr,

Am fearann caillte dan tug na seòid ud gràdh,

A sheas an aghaidh feachd uailleil Iomhair

‘S a ruaig e dhachaigh air chaochladh smaoin.

Tha ‘n eachdraidh dùinte ach air dìochuimhne chan fheum i bhith,

Is faodaidh sinn èirigh gu bhith nar Rìoghachd a-rìs

A sheas an aghaidh feachd uailleil Iomhair

‘S a ruaig e dhachaidh air chaochladh smaoin.

ウエールズ-わが父祖の国

この歌の生い立ちは前2曲と異なります。
歌詞はエヴァン・ジェームズ(Evan James)よって書かれました。
曲はエヴァンの息子であるハーピストのジェームズ・ジェームズ(Jemes Jame)によります。
1856年のことです。
この曲が国歌になっていった経緯は完全に明かになっているわけではありません。
今から100年以上前のことだとされています。
ただし明文化はされていません。
この曲はスコットランドの「Flower Of Scotland」より広く使われます。
 
  聖歌隊
 
ラグビー国際試合(ウェールズvsイタリア)
ウェールズ語(ケルト語)
発音の原則:
同じケルト語でもアイルランド語やスコットランド語とはかなり違います。
ウェールズ語には k、q、v、x、z の文字がありません。j、w、y はあります。
ただし、j は英語の j に近い発音をします。
混乱させられるのは、uを[イ]、wを[ウ]、yを[ア(英語、chorusのu)]または[イ]と発音することです。
最も難しいのは ll でしょう。
ll は一つの子音として数えられ、スペイン語の ll の発音と同じような舌の位置と口の形で息を口の両側から出すような感じで発音します。
スペイン語で llo はリョ、ないしジョ(Mallorca=マリョルカ、またはマジョルカ)になりますが、ウェールズ語ではソに近く発音されます。
Lloydは[ロイド]ではなく[ソイド]に近い発音です。
dd は英語のthisのth、th は英語 path の th の発音です。
ch はアイルランド語の ch と同じです。
f は英語の v、ドイツ語の w の発音をします。
ff は英語の f の発音です。
Hen Wlad Fy Nhadau は「ヘ-ン ウラード ヴァ ナダイ」に近い発音です。
  Hen Wlad Fy Nhadau
Mae hen wlad fy nhadau yn an nwyl i mi,
 マェ  ヘン ウラッド ヴァ ナダイ  アン アン ヌイール イ ミ
Gwlad beirdd a chantorion, enwogion o fri;
 グラード バイルズ ア ハントーリョン、エンオーギョン オ フリー
Ei gwrol ryfelwyr, gwladgarwyr tramâd,
アイ グロール ラヴェルェール グーラードゥガルァール トゥラマード
Tros ryddid collasant eu gwaed.
トゥロス ラズィド コラサントゥ エイ グィード 
        =Cytgan=
Gwlad, gwlad, pleidiol wyf i’m gwlad,
 グラード  グラード プライディォル アイヴ イム グラード
Tra môr yn fur i’r bur hoff bau,
トゥラ モル  アン ヴィル イル ブィル ホフ  バイ 
O bydded i’r heniaith barhau.
オ  バゼド  イル  ヘニス      バルハイ
Hen Gymru fynyddig, paradwys y bardd,
Pob dyffryn, pob clogwyn i’m golwg sydd hardd;
Trwy deimlad gwladgarol, mor swynol yw si
Ei nentydd, afonydd, i mi.
       =Cytgan=
Os treisiodd y gelyn fy ngwlad tan ei droed,
Mae hen iaith y Cymry mor fyw ag erioed;
Ni luddiwyd yr awen gan erchyll law brad,
Na thelyn berseiniol fy ngwlad.
       =Cytgan=
英語
   Land of My Fathers

The land of my fathers is dear unto me,
Old land where the minstrels are honoured and free;
Its warring defenders so gallant and brave,
For freedom their life's blood they gave.

       =CHORUS=
Home, home, true am I to home,
While seas secure the land so pure,
O may the old language endure.

Old land of the mountains, the Eden of bards,
Each gorge and each valley a loveliness guards;
Through love of my country, charmed voices will be
Its streams, and its rivers, to me.

       =CHORUS=
 
Though foemen have trampled my land 'neath their feet,
The language of Cambria still knows no retreat;
The muse is not vanquished by traitor's fell hand,
Nor silenced the harp of my land. 

       =CHORUS=
  北アイルランド-神よ女王を守り賜え
北アイルランドは上の3か国と比べるとやや特殊です。
アイルランドは独立国ですから問題がありません。
スコットランド、ウェールズはイングランドとの対比で考えるとよいでしょう。スコットランド、ウェールズは、連合王国の一角にありながら、イングランドとの違いにアイデンティティーを求めます。
北アイルランドはアイルランドとの対比で考えないといけません。本来独立国アイルランドの一部である北東部がアイルランドと一線を画す立場にあるからです。
しかも、アイルランドから離れ、連合王国の一部になっています。
ですから、通常はイングランド国歌と同じ歌です。
歌詞は今さらここに紹介するまでもありませんが、一応書いておきます。
前3者の国歌が独立と自由を希求しているのに対し、この歌詞は日本の君が代同様、王室(皇室)を讃える内容です。
 
 サッカー(北アイルランド×グルジア)
God Save The Queen
God save our gracious Queen,  Long live our noble Queen, 
God save the Queen: 
Send her victorious,  Happy and glorious, 
Long to reign over us,  God save the Queen. 
O Lord, our God, arise,  Scatter her enemies, 
And make them fall. 
Confound their politics, Frustrate their knavish tricks, 
On Thee our hopes we fix, God save us all.
Thy choicest gifts in store, On her be pleased to pour;
Long may she rein:
May she defend our laws,  And ever give us cause 
To sing with heart and voice, God save the Queen.

2件のコメント

  1. ヒース

    Kocmoc Kocmaさん:
    >いつもはアイルランド、応援しないのですが、今晩は応援します!!
    ありがとうございます。
     
    ウェールズはなんとか勝ちました。
    まあ、そうは言っても、グループ4はロシアとドイツで決まりでしょう。
     
    一方、なんと、スコットランドがマケドニアに完封負けです。
    (スコットランドはユーロでも「格下」に負けたりして、ジワジワと順位を落としたんですよ。)
    現在、北アイルランドは前半を終えてスロバキアとスコアレスです。
    おっと、後半開始早々スロバキアが得点です。
    もう少し経過を見ます。
     
    アイルランドは今日勝っておかないと危ういですからね。
    アウェーの試合ですが、グルジアにとってもアウェーみたいなもので、むしろアイルランドはホーム気分でしょうし。
     
    そんなこんなで、7日は朝から仕事があるのですが、眠れそうにもありません。

  2. Kocmoc Kocma

    それぞれについての詳しい解説をありがとうございます。ためになりました。
     
    いつもはアイルランド、応援しないのですが、今晩は応援します!!
    歌は歌えないかもしれませんが。
    ウェールズは、割と手ごわい相手になりそうなので、アゼルバイジャンには頑張ってほしい。
    このあいだのイラン戦は0-1で負けていますが、これはアゼルバイジャン大健闘というべきか、イランは何やってるのかというべきか・・・。
     
    そのイランはサウジアラビアと、大事な大事な初戦。
    最初の試合って、いつもどきどきしますね。
     

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