ふるさとの歌(II)-ケニア

ふるさとの歌(II)
(11)Malaika
オバマ米大統領のルーツ、ケニア
 
ふるさとの歌(II)第11回はアフリカへ来ました。
アフリカの国々について学校の地理や歴史で大きく触れられるのは古代エジプト文明やヨーロッパ列国に支配されていた頃の北部~中部アフリカ、オランダの影響が強く、言語もヨーロッパ言語であるアフリカーンスが話されている南アフリカ等で、それでも多くの時間が割かれているわけではありません。
そんな中でケニアは近年独立し、近代化の道を進む国として比較的よく紹介されています。
 
[ケニアの歴史]
隣国タンザニアから約200万年前の人類の化石(Homo habilis)が見つかっていることから、私達の祖先になる人類がこの近辺に出現したと考えられています。
ですから、ケニア、タンザニアを含む東アフリカは人類最古の歴史を持つ地域と言えるでしょう。
しかし、ケニアがヨーロッパに知られるようになったのは紀元後800年頃のことで、アラブ人、ペルシャ人がモンバサ(Mombasa)等に交易拠点を作った(History of the World, The Dorling Kindersley, London, UK, 2007)とされています。
15世紀になり、ポルトガル人が渡来すると、アラブ諸国、インドを含む「外国」との交流が盛んになり、18世紀には象牙などともに奴隷の売買にも顔を出します。
19世紀はアフリカ諸地域が次々とヨーロッパ諸国に植民地化され、1888年、イギリスが東アフリカ会社を作ると、ケニアはタンザニア、ウガンダなどとともにイギリス領東アフリカの一部になります。
その東アフリカでは戦後になって1961年タンガニーカ(現、タンザニアの大部分)が独立しましたが、ケニアが独立したのは1963年になってからです。
  独立前のケニア赤字は独立国、黒字は植民地)
 新詳高等地図(は独立国、黒は植民地)(帝国書院,1963)
 
独立直後は英連邦の王国でしたが、翌年すぐに共和制に移行しました。初代大統領はケニヤッタ(Jomo Kenyatta)氏で、1978年まで大統領の座にありました。
その後、ヨーロッパ型の民主主義の道を歩み、安定に向かいつつあります。
ナイロビ国立公園、ケニア山国立公園を代表とする国立公園、国立保護区をたくさん有し、サバナを駆け巡るキリンやシマウマの光景は日本でもよく知られています。
  ケニアの位置
今がわかる時代がわかる世界地図(成美堂出版,2004)
 
[マライカ]
ケニアにはもちろん伝統音楽と呼ばれるものはありますが、特に現代ではポップス、ヒップホップなどが盛んです。
ここに紹介するマライカ(Malaika、天使)は1960年にケニアの音楽家ファドヒリ・ウィリアム・ムダウィダ(Fadhili William Mdawida)によって作られました。
日本でも広く知られている曲です。
この曲の寄って立つ基盤について私は知識を持っていませんが、思いを抱く女性に恋を打ち明けています。
 
Malaika, nakupenda Malaika 天使よ、僕は君を愛してるよ、天使よ
Nami nifanyeje, kijana mwenzio, 君の可愛い恋人である僕はどうしたらいいんだ
Nashindwa na malisina, we, 僕に財産はないけど
Ningekuoa Malaika. 君と一緒になりたいんだ、天使よ。
Pesa zasumbua roho yangu お金が僕の魂をかき乱す
Nami nifanyeje, kijana mwenzio, 君の可愛い恋人である僕はどうしたらいいんだ
Nashindwa na mali sina, we, 僕に財産はないけど
Ningekuoa Malaika. 君と一緒になりたいんだ、天使よ。
Kidege, hukuwaza kidege. 小鳥さん、僕は君の夢をみてるんだ。
Nami nifanyeje, kijana mwenzio, 君の可愛い恋人である僕はどうしたらいいんだ
Nashindwa na mali sina, we, 僕に財産はないけど
Ningekuoa Malaika. 君と一緒になりたいんだ、天使よ。
 
詩はケニアの国民語(national language)のひとつであるスワヒリ語(Kiswahili)で書かれています。
スワヒリ語はニジェール・コルドファン語族のひとつで、バンツー諸語に属し、アラビア語の影響を強く受けていて、もともとはアラビア文字で書かれていました。現在はローマ字で書かれることが多いのですが、一かたまりが単語ひとつというわけではないので、辞書を引くのもヨーロッパ言語ほど易しくはありません。例えば、nakupenda は na ku penda に分かれていて、さらに na は ni と a が一緒になっていて、人称(一人称)と時(現在)を表しています。ku は二人称で、penda が愛するという動詞です。ただ、このような現象は日本語でも同様で。「私は君を愛する」という言い回しも、「私」「は」「君」「を」「愛する」と、5単語からなっています。
mali=財産、お金;kuoa=結婚する;peza=お金;kidege<ndege=鳥
 
スワヒリ語の発音は難しくありません。ほぼローマ字通りと言ってよいでしょう。本来はアラビア語の影響を受け、もっと複雑だったのですが、恐らく広域化するとともに発音の簡略化がおこったのではないかと思われます。
 
YouTubeからはドイツのグループ、Boney Mのサウンドを選びました。
 

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