Ireland, Scotland,Celtic culture and Albirex Niigata

ジャコバイト

 ジェームズを守れ ジャコバイトの反乱
スコットランドの独立
アイルランド同様、スコットランドもずっとイングランドの横暴に喘いできました。
しかし、6月22日のブログでも書いたように、1314年のバノックバーンの戦いでイングランド軍を撃退したスコットランドは1320年のアーブロース宣言を経て独立します。
その後、スコットランドの統治はブルース王家からステュアート王家へと移り、1567年に王位に就いたジェームズ6世1603年からジェームズ1世としてイングランドをも統治しました。
国王は1625年、ジェームス6世からチャールズ1世に移り、1649年から1660年のクロムウェルによる一時的な共和制を経てチャールズ2世に受け継がれました。
名誉革命からスコットランド-イングランドの統合へ
1685年、国王はチャールズ2世からジェームズ7世(イングランドのジェームズ2世)にバトンタッチされましたが、1688年、ジェームズ7世の娘、メアリーと結婚したオランダ統領のウィリアム3世(プロテスタント)を王位につかせ、ジェームズ7世(カトリック)を追い出すという「名誉革命」が起きます。
1690年、ジェームズ7世軍とウィリアム3世率いるイングランド・オランダ連合軍がアイルランドのボイン川で戦闘を行いますが、圧倒的な兵力を誇るウィリアム軍が勝利ます。
1702年に統治がアン王女に移ると1707年にはスコットランドがイングランドに併合されました。この年をもって、スコットランド議会は封印されるとともに、現代に至るまでスコットランドはイングランドの支配下に置かれることになります。300年前のことでした。
1707年はスコットランドにとって屈辱の年です。
ジャコバイトの反乱
イングランドとスコットランドが併合し、大ブリテン王国(Kingdom of Great Britain)を作ってみたものの、イングランドがスコットランドにその恩恵を与えるはずがなく、スコットランドの「独立派」はジェームズを支持した運動をおこします。
彼らはジャコバイトと呼ばれ、特に1708年から1745年にかけて頻繁に蜂起します。
特に1745年のそれは、ジャコバイトの最後の抵抗でした。
フランスと手を組んだジャコバイトはジェームズ7世の孫、チャールズ・エドワード・ステュアートを擁し、イングランドに挑みます。
チャールズ軍は一旦は優勢を保ちますが、その反乱は次の年にも行われ、そこでジャコバイトが敗北し、完全にイングランドの手に落ちたのです。
ステュアート家の終焉でした。
ロッホ・ロウモンド
チャールズが率いた兵士の一人は捕らわれの身となり、牢獄にとじこめられます。
この時、恋人を思い歌ったのがロッホ・ロウモンド(Loch Lomond)とも言われています。
Lochch はエスペラントの ĥ、ドイツ語の ch 、スペイン語の j 、ロシア語の x と同じ発音です。)
ロッホ・ロウモンドの詩を載せておきます。ジャコバイトの無念さを偲びお聴きください。
スコットランド方言がたくさん使われていますので、対応する英語を書いておきました。
こういったジャコバイト・ソングについては、これからも時々ご紹介していきます。

        Loch Lomond                                   loch: lake

By yon bonnie banks, and by yon bonnie braes,       yon: the, those;   bonnie: beautiful; brae: hill

Where the sun shines bright on Loch Lomond,

Where me and my true love were ever wont to gae,    me: I;    gae: go

On the bonnie, bonnie banks o’ Loch Lomond.            o’: of

 

       =CHORUS=

Oh ye’ll tak the high road and I’ll tak the low road,      ye: you;   ye’ll: you’ll;   tak: take

And I’ll be in Scotland afore ye;                                 afore: before

But me and my true love will never meet again

On the bonnie, bonnie banks o’ Loch Lomond.

 

‘Twas then that we parted in yon shady glen

On the steep, steep side o’ Ben Lomond,                       ben: mountain

Where in purple hue the Highland hills we view,

And the moon coming out in the gloaming.

 

         =CHORUS=

 

The wee birdie sang and the wild flowers spring,             wee: little, small

And in sunshine the waters are sleeping,

But the broken heart it kens nae second Spring again,    ken: know* ;   nae: not**

Tho’ the waeful may cease frae their greeting.               frae: from

        

         =CHORUS=

*ken-kent-kent:know-knew-known

**kens nae second Spring・・・::knows no second Spring・・・

 

ヨーロッパの文化と歴史は⇒こちらをClick

¶¶¶¶¶

¶¶¶¶¶

¶¶¶¶¶

コメントを残す